車に乗り続ける上で、避けては通れないのがタイヤの交換です。運転手や同乗者だけでなく、歩行者や他人の車の安全を確保する上でも、古くなったタイヤを買い替えることは非常に重要です。

タイヤを交換しないで劣化したまま走り続ければ、いずれタイヤがパンクして事故が起きることがあるからです。このような事態になれば、あなただけでなく他人にも迷惑がかかります。

しかし、4本のタイヤを交換し、古いタイヤまで処分するとなると、費用が高額になってしまいますよね。特に、インチ数(タイヤの大きさ)が大きくなればなるほど、タイヤの価格は高くなります。

私を含め多くの人は、安全を確保しつつタイヤにかける費用を安く抑えたいと考えるでしょう。

実は、タイヤには安く購入できる「時期」と「方法」があります。具体的には、1番安く買える方法は「3月下旬」か「4月上旬」に夏タイヤと冬タイヤをまとめ買いすること、ついで9月末に購入することです。

なぜ、このタイミングかつ、この方法でないと安く買うことができないのでしょうか。この点について以下で具体的に解説していきます。

夏タイヤと冬タイヤの買い時と安い時期はいつ?

日本国内で使われるタイヤには、大きく分けて2種類あります。それはサマータイヤ(夏タイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)です。

サマータイヤはどのような地域でも必要になるタイヤなので誰もが必要とするタイヤと言えます。

一方、スタッドレスタイヤは雪が降るか、路面が凍結する地域でも、12月〜3月の約4ヶ月間程度しか使わないタイヤです。そのため、スタッドレスタイヤが必要な人と、そうでない人に別れます。

なお、タイヤの中には砂利道、泥道の走行を得意とする「オフロードタイヤ」があります。しかし、オフロードタイヤを使用する人は圧倒的に少なく、割引もほとんど無いため今回は省略します。

安い時期がほとんどないサマータイヤ

サマータイヤは雪が積もらず、氷点下になることが無い季節に使用されるタイヤです。たとえば、気候が温暖で、冬に積雪の心配が無い太平洋側や瀬戸内海といった地方では年中サマータイヤの場合がほとんどです。

また、春から秋にかけて日本国内の公道を走るほぼ全ての車が装着しているタイヤといえます。極論を言えば、サマータイヤは放置しておいてもいずれ売れるタイヤです。

つまり、サマータイヤは1年を通して需要があるため、価格が安くなりにくいです。

時期によって大幅に価格が変わるスタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤは雪が降る地域や、雪が降らなくても氷点下になる地域で冬に使用されるタイヤです。例えば、北海道、東北などの寒冷地や、岐阜や長野の標高の高い地域などで冬に使われています。

東京都や名古屋などの都市圏でも、雪の日でもどうしても車を動かさなければいけない人も持っているかもしれませんね。

では、スタッドレスタイヤが一番高くなる時期っていつなのかご存知でしょうか。

スタッドレスタイヤが一番高くなるのは雪が降ったり、路面が凍結したりする直前です。雪や凍結による事故を防ぐために、誰もが交換せざるを得ないからです。

タイヤ屋さんも、このタイミングに合わせて、製造して時間の経っていない品質の良いタイヤの在庫を多く抱えます。

ただ、スタッドレスタイヤの売れる期間は11月〜2月の4ヶ月間とサマータイヤに比べると短いです。夏にスタッドレスタイヤを売っても、必要としている人がいないため売れません。

さらに、ゴムは直射日光にさらされると劣化が進みます。屋内の保管場所が限られているタイヤ屋さんであれば、スタッドレスタイヤの価値が時間とともに下がってしまうのです。

このため、タイヤ屋さんも極力夏にタイヤを持ち越したくないのです。つまり、スタッドレスタイヤがまったく売れなくなる春先は非常に安く売られます。

サマータイヤを安く買うには

サマータイヤの価格が1年を通してあまり変わらないのは前述の通りです。そのため、サマータイヤを単体で購入する場合、値引きはあまり期待できません。

では、サマータイヤを安く買う方法はないのでしょうか。もちろん安く買う方法はあります。具体的には、何かのついでに一緒にサマータイヤを買ってしまうことです。

例えば、次のような場合です。

  • スタッドレスタイヤを買うときにサマータイヤも一緒に買う
  • 車検のときに一緒にタイヤを安く売ってもらう

何かのついでにタイヤを買うメリットは売る側にも、買う側にもあります。売る側としては、余計に売れる事によって利益が発生しますし、買う側も通常より安く買うことができるのです。

私の場合、車検整備をしてもらうときにタイヤを合わせて購入しました。

当初、私はカー用品店で軽自動車のタイヤを購入しようと考えていました。そこで、価格を調べてみると以下の写真のように、工賃込みで4万円を超える金額で販売されていたのです。

この金額を確認して、さすがに高すぎると感じました。

そこで、ちょうど車検が迫っていたため、個人経営の自動車整備工場に車検と一緒にタイヤ交換の見積りを依頼すると、以下のようになりました。

上記の赤の囲いはタイヤ代と工賃です。両方込みで28,000円と、カー用品店と比べて十分安く購入することができました。

さらに安くならないか交渉すべく、「タイヤの交換が25,000円以内に収まったら、車検のついでにタイヤの交換もしようと思っている」と伝えたところ、上記の青で囲ったように当初の金額から、さらに約3,500円割引されました。

最初に買うつもりだったタイヤ屋さんよりも、半額に近い金額でノーマルタイヤを安く買うことができたのです。

このように、タイヤは単体で購入するのではなく、車検やスタッドレスタイヤと合わせて購入することで安く買うことが可能です。

スタッドレスタイヤを安く買うには

スタッドレスタイヤが安くなるのは、冬直前の「10月下旬〜11月上旬」、春先の「3月下旬〜4月上旬」です。それぞれ安く買うコツがあるので解説していきます。

冬直前なら、ホイールとセットで通販で買うのが一番安い

10月中旬〜11月中旬にかけてホイールとセットでタイヤを購入するなら、通販でタイヤを購入するのが一番オトクです。なぜなら、通販の販売会社がこの時期に大量購入するため、割引が効くため一つ一つのタイヤの価格が安くなるからです。さらに、通販ならタイヤ専門店の店頭販売に比べて店舗運営費などの無駄な費用がかかりません。

価格はタイヤの種類や配送地域によって変わってきますが、場合によっては通販で買ったほうが店頭で買うより半額近く安く買えることもあります。

また、「国産タイヤじゃなきゃダメ」というわけではないのであれば、海外製のタイヤも選択肢に入れるとタイヤにかかる費用を安く抑えることができます。

海外メーカーのタイヤは品質が良くても知名度が無いため、店頭においても売れないのです。そのため、利益を出すために高い価格を設定して赤字を避けるしかないのです。

また、タイヤの通販会社は店舗でタイヤを販売するための店舗維持費や店舗運営の人件費など無駄な費用がかからないため、安い価格でタイヤを販売することができます。

たとえば、三菱商事が運営している「タイヤ販売&取付予約サイト【TIREHOOD】」は、通販で購入したタイヤを自宅配送が可能なのはもちろん、あなたの地域の提携ガソリンスタンドまで配送し、取り付けるサービスを展開しています。



ホイール付きのタイヤを注文して自宅にタイヤを配送して貰えば、自宅ですぐに交換することも可能です。

ネットでタイヤを注文した際は、上記のように玄関先まで運んでもらうことができます。タイヤ専門店で買うときのように、タイヤを車に積む必要がないため、車内を汚したりタイヤのニオイを我慢することもありませんね。

タイヤを通販で買うのに抵抗がないのであれば、選択肢の一つに入れてもいいでしょう。

春直前はスタッドレスタイヤの処分品が安く買える

春直前はタイヤ屋専門店など店頭で販売している業者を中心に、「スタッドレスタイヤを売り切りたい」と考えているため、3月下旬から4月上旬にスタッドレスタイヤの価格を一気に下げてきます。

もちろん、このタイミングでサマータイヤを購入したいと申し出れば、サマータイヤも安く買うことができます。

このように、スタッドレスタイヤを購入する際は、上記のタイミングを見計らって買うようにしましょう。

日本で知名度がないが、海外では有名なタイヤメーカーのタイヤを買う

タイヤに世界的には有名なタイヤメーカーのタイヤを買う方法です。

私のオススメは、韓国の「ハンコック」と「クムホタイヤ」というメーカーのタイヤです。

実は、この2つのメーカーのタイヤは日本の新車はもちろん、メルセデスベンツやBMW、ポルシェ、Audiの新車タイヤとしても採用されています。

「劣化しやすい」「空気が抜けやすい」タイヤのせいで会社の評判を落とすようなことを自動車メーカーはしないため、新車に採用されるタイヤは高品質であるといえるでしょう。

私も、タイヤ専門店に働いていた私の友人からの紹介で、ハンコックのタイヤを装着した車に乗る機会がありました。性能は同程度で価格は有名メーカーの3分の2程度だった上、当時は知らないメーカーだったので、「本当に大丈夫なのか? 安全なのか?」と疑いながら乗りました。

ところが、予想に反して凍結した道で滑ったり、雪解けのぬかるんだ道でスリップしやすいということはなく、むしろ安物のスタッドレスタイヤより良いタイヤでした。

海外製のタイヤに抵抗がないのであれば、この2社を選択肢にいれてもいいでしょう。ただし、店頭販売の場合知名度の無さから在庫になる可能性が高いタイヤなので価格設定が高めな傾向があります。そこでオススメなのがタイヤの通販を利用することです。

タイヤの価格と性能は比例しない

タイヤというと、日本製の方が安心できるという印象があるでしょう。しかし、激安で売られることが多い海外メーカーのタイヤの中にも品質の高いものは存在します。

例えば、前述の韓国のタイヤメーカーHANKOOK(ハンコック)は日本国内では知名度があまりありませんが、品質の高いタイヤを供給している会社の一つです。

HANKOOK(ハンコック)のタイヤは品質の割に、なぜか激安で販売されることが多いです。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

それは、日本のタイヤメーカーのほうが目立ち、海外のタイヤメーカーが日本国内で知名度を上げにくいからです。

また、「Made in Japan(日本製)」に信用があるため、好んで日本製のタイヤを買う人が多いのもその理由の一つとしてあるでしょう。

実は、私の友人や、タイヤ専門店で働いている友人で国産タイヤを使用している人はあまりいません。タイヤ専門店で働いている店員の多くは、そこそこの品質が保証されていて、安いHANKOOKのタイヤを好んで使用しています。

なぜ韓国産なのか聞いてみたところ、「品質は日本製に比べると同じか、若干劣るくらい。それなのに、国産タイヤに比べると価格が圧倒的に安い」というのが理由らしいです。

このように、タイヤ販売店の従業員などと会話をすることで、価値ある激安タイヤの情報を手にいれることができます。

ただし、激安で販売されるタイヤには、日本製であるものの製造から5年以上経過したものなどが売られている場合があります。未使用のタイヤであったとしても、5年以上も使われないとゴムが硬化したり、地面と接している部分のタイヤの保護成分が抜けたりしてしまいます。

そうなれば、段差を超えたときにパンクするなどのトラブルに見舞われてしまいます。タイヤを安く買うに越したことはありませんが、価格に惑わされすぎないように注意する必要があります。

1シーズンだけ激安タイヤ、シーズン終わりに高級タイヤ購入

2つ目の方法は中古のスタッドレスタイヤを1シーズン限定で使って、シーズン終わりに特売の高いスタッドレスタイヤを買う方法です。

たとえば、車の中古部品販売店、リサイクルショップなどで中古タイヤを見つけて、1シーズンだけ使用します。

そして、春先になる頃にタイヤ販売店が「スタッドレスタイヤ処分」をし始めたのを確認して購入する方法です。

ただ、雪の降る前には同じように考える人がいるため、中古タイヤそのものの流通量が少なく、手に入らない恐れがあります。

また、安いタイヤには「安いなりの理由」があります。一般に、高いスタッドレスタイヤと安いスタッドレスタイヤ(中古タイヤも含む)には次のような違いがあります。

タイヤ選びの基準安いタイヤ高いタイヤ
雪道の停止距離長い短い
摩耗弱い強い
ゴムの劣化固くなりやすい固くなりにくい
空気の抜けやすさ抜けやすい抜けにくい

冬道で滑らないため、事故を起こさないためにスタッドレスタイヤに交換したはずなのに、安いタイヤで雪道・凍結道で停まりきれず事故を起こしたのでは本末転倒ですよね。

そのため、「安全をお金で買う」という考え方もあることを忘れないようにしましょう。

なお、長期間乗っていなかった車のタイヤを交換するのであれば「長期間乗らない車は売るべきか? 持ち続けるべきか? 」の記事や、「カーシェアリングはマイカーの代わりになるのか」の記事で、あなたのライフスタイルにあった車持ち方を紹介しています。

タイヤ交換前に車の使い方を見直すことで、年間の維持費が大きく節約できるため合わせて読むようにしてください。

タイヤの実際の寿命は何年か

スタッドレスタイヤはシーズンが終わるときに購入すると安くなるというのは前述の通りです。

ただ、あなたは「これからタイヤを使わない季節になるのに、わざわざ買い替える必要があるのか」と思うかもしれません。

たしかに、タイヤは一般的に4〜5年での交換を推奨されています。製造から1年間は乗らないため、実質3〜4年しか乗れないのではと考えるのも無理はありません。

ただし、これはタイヤを販売するお店がタイヤの買い替えを促進するためのセールストークにすぎません。

知り合いの自動車整備士や、タイヤ屋で働いている友人に聞いても、4〜5年で無条件にタイヤを買い換えなければいけないほどタイヤが劣化することはほとんど無いそうです。

タイヤを交換する目安については、下の写真の右青丸部の少し盛り上がった部分(スリップサイン)を確認することで知ることができます。

青丸の部分は、左赤丸にある矢印の延長線上にあります。この盛り上がり部分は上記の写真ではタイヤの溝の中にあります。

しかし、タイヤが磨耗するにつれて両端にあった山が、平らになって以下の写真の赤丸のように盛り上がり(スリップサイン)が表面に出てきてしまいます。

このように、溝の中にある盛り上がり(スリップサイン)が接地面に出てきてしまったら、タイヤ交換のタイミングが来たと判断することができます。

車を買ってから次の車検まで車を1度も洗わず、タイヤの空気圧も確認せず、さらに屋外の日射が強く当たる場所に駐車した状態であれば、タイヤ屋さんのいうように、5年以内にタイヤを買い替える必要に迫られるでしょう。

しかし、タイヤの空気圧を月に1度確認したり、洗車したりするなど「タイヤに異常がないか」日頃から意識することで、この劣化を大幅に遅らせることができます。

たとえば、私の乗っている車のタイヤは山が減って使えなくなるまで9年使い続けました。もちろん、買い替えまでパンクするなどのトラブルはありませんでした。

また、タイヤ屋で働く友人に9年使ったタイヤを確認してもらいましたが、なんら問題はありませんでした。

このように、タイヤの寿命は日常の点検を全くしないことが前提になっています

タイヤの空気を日頃から確認するなど適切に管理されていれば、寿命を大きく伸ばすことができるのです。

なお、タイヤの空気圧の管理の仕方については「タイヤのトラブルと交通事故を防ぐ空気圧チェック」でタイヤトラブルの原因や空気圧チェックの方法を詳しく解説していますので、さらに詳しく知りたい方は合わせて読むようにしてください。

ホイールも交換した方がいいのか

古くなったタイヤを交換するとき、一緒に購入を勧められるものに「ホイール」があります。ホイールは上記の写真にある金属部分で、エンジンの動力をタイヤに伝える部品です。

はたして、このホイールはタイヤを交換するごとに交換した方がいいのでしょうか。

結論から言うと、廃車するまでホイールを交換する必要はありません。ホイールに大きなヒビが入っていたり、タイヤの空気が抜けるほどの変形を伴っていたりしない限り、まず変える必要はありません。

そもそも、ホイールはタイヤのように時間とともに劣化するものではありません。また地面との摩擦にさらされることも無いため、磨耗するといったこともありません。

そのため、ホイールはトラブルが無い限り廃車になるまで使い続けることが可能です。

ただし、例外があります。それは「ホイールに付着した塩分を放置した場合」です。

例えば、海岸沿いなど塩害の被害がある地域に日常的に車を駐車していたり、塩化カルシウムが散布された凍結路面を走行したりすると、ホイール表面に塩分が付着します。

2〜3週間に1回ホイールを洗う機会があれば、付着した塩分を洗い落とすことができるため問題ありません。

しかし、塩分が付着したまま放置すると、徐々にホイールに侵食していきます。そうすると、ある日突然ちょっとした段差を超えたときにホイールが割れるといったことになりかねません。

ホイールは基本的には新しいものに交換する必要がある部品ではありませんが、月に1回は空気圧を確認するついでに、ヒビが入ってないか確認するようにしましょう。

まとめ

ここまでで、毎年3月下旬と4月上旬がタイヤ購入には適した時期であると説明をしてきました。

また、タイヤの中にも品質が良くて安く売られているタイヤがあれば、タイヤとしての性能が落ちているために安く売られているタイヤもあります。

タイヤの購入ではわからないことが多いこともあるでしょう。そのような場合、店員に遠慮なく質問して答えてくれるか聞くと良いです。

もし、ちょっとした質問であっても真摯に答えてくれない場合は、たとえタイヤの価格が安くても買うべきではありません。

タイヤを安く購入するときには、サマータイヤであれば何かと合わせて購入し、スタッドレスタイヤを購入する際は、3月下旬から4月に購入するようにしましょう。


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