駐車場や交差点などで起きる追突事故は突然やってくるものです。普段は自分のこととはかけ離れたことでも、いざ自分にそれが降りかかるとどうすれば良いのかわからないものですよね。
軽微な事故であれば修復して乗り続けるという選択肢も十分ありえます。しかし、車の原型をとどめないほどの大きな事故に巻き込まれた場合、買い換えは高すぎるために修理して乗り続けるという人が多いです。
この記事では、過去に事故に遭遇してしまい修復した事故車が買取りのときに減額されてしまう理由、そして高く買い取ってもらう方法について解説していきます。
この記事を参考に、あなたの車の買い替えを成功させて、新しいカーライフを始めるようにしましょう。
事故車はどれくらい減額されるのか
結論から言うと、事故車は買取りのときに大幅に減額されます。
おおよそ目安としては、事故が起きた時点でエンジンがかかって走行できるような状態であれば、無事故の状態の60〜80%程度、エンジンが動かなかったり、通常使用できなかったりするような場合は10〜30%程度になると考えてください。
エンジンの損傷具合 | 具体例 | 事故直後の買取額目安 | 修復後の買取額目安 |
---|---|---|---|
無事な場合 | 50〜70% | 70〜80% | |
損傷した場合 | 10〜30% | 30〜60% |
もちろん、修復をすることによって買取り金額は上がるでしょう。しかし、「事故に遭った車」というのは変えようのない事実なので、どんなに綺麗に修理したとしても無事故車に比べると減額されます。
どうして事故車は減額されてしまうのか
なぜ、事故車はこれほど減額されてしまうのでしょうか。
それは、事故車は次の買い手がつきにくいからです。どんな高級車であろうが、人気の車であろうが次の買い手がつかない車は買取りたくはないのです。
たとえば、新車を販売しているディーラーや中古車買取業社が車を買取る場合、買い取った車に利益を上乗せして売ることで儲けを生みだしています。
エンジンが動かないなどの理由で自走することができない車の場合、再度中古車として販売する場合は修理が必要になります。
そうなれば部品代だけでなく、修理するための人件費、期間が長くなれば税金も支払う必要があります。つまり、売れない車を買い取ってしまうと維持費が高くなる恐れがあり、その費用を回収するために高く売るしかなくなるのです。
当然ながら、中古車を買う側に立って考えてみれば、事故車よりも、無事故車のほうが買いたいですよね。仮に、事故車を買う事になったとしても、可能な限り状態の良いものを安く買いたいはずです。
このような理由から、ディーラーや中古車買取業社は事故車が売れない事を見越して減額せざるをえないのです。
事故車の買取りで少しでも減額されないために
事故車は無事故の車に比べると売却のときに査定額が安くなるなど不利になることは避けられません。理由は、前述のように買い手がつきにくいからです。
しかし、減額の幅を少しでも減らすことはあなたの行動次第で可能です。減額されないために重要なのは、事故車買取りを専門とする業社など、車を部品単位で査定してくれる業社に査定を依頼することです。
なぜなら、業社によって査定でチェックするポイントがまったく違うからです。
たとえば、事故車を「乗るための車」として買取る業社であれば、高額な修理代が必要になるうえに、事故車という理由で売りにくいため、高く買取ることができません。
しかし、事故車を部品ごとに分解して、国内外に販売する業社であれば、事故車にも大きな価値を見出してくれます。なぜなら事故車からしか取り出せない価値ある車の部品があるからです。
たとえば、廃車の車のシートは下の写真のように使い古されていたとしても買い手がつきます。
出典:オークファン
なぜなら、ジュースをこぼしてしまったり、何らかの理由で破れてしまったりした場合にシートを交換したいという人がいるからです。
シートは新品で買うと何万、何十万円とします。しかし、全ての人が新品がを求めているわけではありません。中古で十分だから交換したいという人もいるのです。そのような人にとっては事故車で無事なシートというのは非常に価値があるのです。
このように、事故車や修復した車を売るときに減額されないためには、部品単位で高く買い取ってくれる事故車買取りの業社にも査定依頼することが重要になります。
事故車を欲しがっている業社:事故車買取り専門業者
ディーラーなどに査定に出して、「買取り額が0円」と判断される車であっても、事故車の専門業者であれば高額で買い取っていきます。
なぜ、業社はこれほど高額で買取ることができるのでしょうか。それは、前述のように事故車に再利用できる部品が大量に眠っているからです。
出典:みんカラ
たとえば、上記のような交通事故を起こした車の場合、車の骨格(フレーム)部分を損傷してしまっています。骨格(フレーム)部分とは、日本自動車査定協会が定義しています。
上記の事故であれば「(3)インサイドパネル」まで損傷が及んでいるため、査定では「修復歴車」つまり、事故車として扱われてしまいます。
しかし、事故とは無関係な部分もこの車にはたくさんありますよね。
- エンジン
- タイヤ
- 車内のシート
- 窓ガラス
- カーナビ
- ドア
思いつくだけでも、これだけの部品がまだまだ利用することができます。当然ながら、新品で買うとこれらの部品の価格は非常に高いです。
しかし、事故車から取り出したこれらの部品を「新品は購入できないけれど、なるべく質の良いものが欲しい」という人に売れば高く買い取ってもらうことができるのです。
同じように交通事故を起こしてしまったり、メンテナンス不良で部品を壊してしまったりした人がこれらの部品を求めています。
このように、事故車と一言で言っても沢山の部品が眠っているため、事故車専門の買取業社は、どんな状態の車でもお金を払って買取ることができるのです。
事故車買取り業社の選び方
ここまで説明してきたように、事故車を売却するときにはディーラーや中古車買取業社よりも、事故車買取りの専門業社を選んだほうが高く買い取ってもらえる可能性が高いです。
しかし、必ずしも全ての買取り業社が高額で買い取ってくれるわけではありません。悪質な業社に当たってしまうと、査定の時点では高く買い取れると言い、買取り後になって「重大な欠陥が見つかった」と言って、後から減額してくるような業社もいます。
このような業社にあたってしまった場合、業社は法的手段に訴えてきます。そのため、車を売った本人も法的手段で業社と話し合わなければいけなくなり非常に面倒な事になります。
また、全国にネットワークを持っていない業社の場合、査定を行ってもらえない恐れがあります。
そのため、優良な事故車買取り業社かどうかを見極めるために、次の4点を確認するようにしましょう。
- 引取に関して費用がかからないことを宣言している
- 全国に買取りネットワークを、持っている
- 海外に独自の販売ネットワークを持っている
- 自動車税などの還付金と買取りをきちんと分けている
これら4点を全て満たしている業社であれば、安心して買取りを依頼する事ができるといえるでしょう。
まとめ
事故車は無事故車に比べると大幅に減額されることを説明してきました。たしかに乗用車としての価値は事故によって一気に下がるため、大幅に減額されます。
しかし、事故車や廃車を専門で買取る業社に買取りを依頼すれば高い金額で買い取ってもらうことが可能です。
ただし、悪質な業社がいることを忘れてはいけません。悪質な業社に当たらないためにはここで説明した業社かどうかをしっかりと確認して、依頼するようにしましょう。
そうして、あなたの事故車の減額幅を小さくして、業社に買取りしてもらうようにしましょう。
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車を売るときにもっとも大切なのが、「査定額を比較する」ことです。今まで大切に乗ってきた車だからこそ、最後は高く売りたいですよね。
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