自動車を売却するとき、自動車税の還付金はどうなるのか不安に感じる人は多くいます。
実は、普通自動車であれば自動車税の還付は、車を売却するときに買取り金額の中に含めるという形で還付されます。つまり、売却と同時に還付されるのです。
ただし、きちんと未経過分の自動車税が還付されているかは、売却のときに確認しなければなりません。
このページでは、自動車税がどのように還付されるのか、また売却の際にどのようにして還付を確認すればいいのかを解説していきます。
自動車税の還付金は査定額に含まれている
自動車税は、毎年4月1日午前0時に自動車を所有している人に対して課税される税金です。納税通知書が5月上旬頃に車検証に記載されている住所に届き、5月31日までに1年分の自動車税を一括で納税するのが一般的です。
もし、自動車税が納税できなかった場合、還付金を受け取ることができないだけでなく、車検を受けることもできませんし、自動車そのものを売ることができません。
自動車税の納付先は、車検証に登録してある都道府県になります。そのため、売却のときの自動車税の還付は納税先の都道府県からされると思われがちですが、都道府県から還付されることはありません。
どのように還付されるのかというと、未経過分の自動車税は中古車買取り業者の提示する査定額に含むという形で還付されます。
つまり、中古車を買い取った業者(新所有者)があなた(旧所有者)に対して、未経過分の自動車税を支払うということです。
ちなみに、普通自動車を売却する際の還付金には「自動車税」だけでなく、「リサイクル料」「自賠責保険料」も含まれます。
自動車税の還付金計算方法
では、具体的にはどれくらいの還付金があるのでしょうか。
代表的な排気量の納税額(2017年8月時点)は以下の表の通りです。ただし、この表は新車登録1〜12年目までの納税額です。
総排気量 | 納税額 | 納税額÷12ヶ月 |
〜1000cc | 29,500円 | 2,458円 |
1001〜1500cc | 34,500円 | 2,875円 |
1501〜2000cc | 39,500円 | 3,291円 |
2001〜2500cc | 45,000円 | 3,750円 |
2501〜3000cc | 51,000円 | 4,250円 |
例えば、あなたが1500ccの車に乗っている場合を考えてみます。上記の表より、年間の納税額は34,500円ですので、1ヶ月あたり2,875円を支払っているということになります。
「1ヶ月あたりの納税額」と「未経過月」をかけた金額が還付金としてあなたの手元に戻ってくる金額になります。
売却月 | 未経過月 | 還付金額 |
4月 | 11ヶ月 | 2,875円 × 11ヶ月 = 31,625円 |
5月 | 10ヶ月 | 2,875円 × 10ヶ月 = 28,750円 |
… | … | … |
11月 | 4ヶ月 | 2,875円 × 4ヶ月 = 11,500円 |
… | … | … |
3月 | 0ヶ月 | 2,875円 × 0ヶ月 = 0円 |
例えば、11月に売った場合、12月〜翌年3月までの4ヶ月間の未経過月があります。そのため、「月割の2,875円 ×4ヶ月=11,500円」が還付金として戻ってきます。
還付金がいくらになるか計算するときは、上記のように計算して具体的な金額を把握するようにしましょう。
売却金額の内訳を確認する方法
中古車買取り業者に車を売却するときは、売却金額の内訳に「車両本体」の買取価格と、「未経過分の自動車税」の還付金がきちんと分けられているか確認する必要があります。
「査定額の内訳を教えてください」と聞けば、良心的な中古車買取り業者であれば教えてくれるはずです。もし、良心的でない業者に当たった場合、価格の内訳の提示について「詳細は企業秘密」「全ての金額を考慮している」などの言い訳をつけて、売却金額内訳の提示を渋られます。
もしこれを確認しないと、車両本体の買取価格と還付金の区別ができません。
悪質な中古車買取り業者に当たった場合、下記の図のように還付金しか査定額に含まれないこともあります。
そうなれば、車両本体価格が丸々業者の利益になってしまいます。残念ながら、このような業者が存在しないと断言することができません。
このように悪質な業者にあたることを防ぐために、査定をする際は1社だけでなく、複数の中古車買取り業者に査定を依頼するようにしましょう。
軽自動車の売却では軽自動車税の還付金がない
私もよく相談を受けることなのですが、自動車税の還付金が対象になっているのは「普通自動車」のみです。
軽自動車の自動車税(軽自動車税)は普通自動車と違い、4月1日午前0時時点で軽自動車を保有していた人が、1年分の軽自動車税を負担することになっています。
つまり軽自動車に関していえば、軽自動車税の還付金はありません。
仮に、4月2日に軽自動車を売ってしまったとしても、軽自動車税は支払わなければなりませんし、支払った軽自動車税の還付金はありません。
このように、軽自動車の「軽自動車税」は還付されませんので、可能であれば3月まで乗り続けることをおススメします。
売却時に必須の自動車税納税証明書
ここまで紹介したように、自動車税は売却のときに査定額に含まれる形で還付されます。
ただし、車を売却する際には「自動車税納税証明書」がなければ売却することができません。
自動車税納税証明書とは以下のような書類です。
出典:Wikipedia
左面が納税通知書、右面が自動車税納税証明書になっています。このうち売却に必要になる書類は右側の書類になります。
この証明書は軽自動車、普通自動車関係なく売却する際には提示を求められます。この書類がなければ、自動車税を支払ったことを証明することができません。
当然ながら、支払ったことを証明できなければ還付金を受け取ることもできません。
「還付金がない軽自動車は不要ではないのか」と考える人もいるかもしれません。残念ながら、還付金がない軽自動車であってもこの証明書が売却の際には必要です。
そのため、売却を行う際は必ずこの書類を用意するようにしましょう。
まとめ
自動車税の還付については、普通自動車は還付金がありますが、軽自動車は還付金がありません。
また、普通自動車売却の際には査定額の内訳を聞いて、査定額の内訳が還付金だけになっていないか注意するようにしましょう。
車両の価格がまったく含まれていない、還付金だけの査定額を防ぐためには、一括査定を利用するなどして、複数の業者に査定を依頼することが重要です。
なぜなら、複数の業者に査定を依頼すれば価格を競わせることができるからです。
ここでお伝えしたポイントを参考にしながら、納得のいく車の売却を進めるようにしましょう。
車を売るときにもっとも大切なのが、「査定額を比較する」ことです。今まで大切に乗ってきた車だからこそ、最後は高く売りたいですよね。
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今まで長い時間を過ごしてきた愛車だからこそ、少しでも高く売れたほうが嬉しいですよね!