今まで何台も車に乗ってきた人はどのようなタイプの車を乗り継いできたでしょうか。また、これから車を購入するという人はどのような車を検討しているでしょうか。
車には大きく分けて、下記2種類があります。
- AT(オートマチック・トランスミッション)車
- MT(マニュアル・トランスミッション)車
自家用車だけでなく、バスやタクシーなどの公共交通機関でさえも、国産のMT車は減少の一途をたどっています。一方、AT車の比率は年々増え続けています。
なぜMT車は年々減り続け、AT車の比率は年々増え続けているのでしょうか。
さらに、なぜ国産のMT車を今買わなければいけないのでしょうか。この点について解説していきます。
国産のMT車が姿を消しつつあるのはなぜ
日本国内で車を運転している人は高校を卒業したての人から、100歳を迎える高齢の方まで幅広くいます。
高齢の方の中には「MT車の運転が体に染み付いちゃって、AT車を運転するのが怖い」という人がいます。一方で、若い人の中には「MT車で一生運転することもないだろうし、AT車で十分」と考えている人がいます。
なぜ年代によってこのような考え方の差が生まれてしまっているのでしょうか。
西暦 | MT比率 | AT比率 | 乗用車総販売台数 |
1985 | 51.2% | 48.8% | 289万台 |
1990 | 27.5% | 72.5% | 408万台 |
1995 | 19.2% | 80.8% | 318万台 |
2000 | 8.8% | 91.2% | 271万台 |
2005 | 3.4% | 96.6% | 309万台 |
2010 | 1.7% | 98.3% | 271万台 |
2011 | 1.5% | 98.5% | 212万台 |
出典:現代ビジネス
上記の表は、MT車の比率とAT車の比率を表したものです。実は、1985年頃まではAT車よりもMT車の販売台数のほうが多かったです。
なぜなら、当時はAT車よりMT車のほうが燃費が良かったからです。この時期はオイルショックを経験した後で、「ガソリンを消費しない車(低燃費の車)かどうか」というのは、車を買う人にとって重要な決め手でした。
ちなみに、総務省統計「小売物価統計調査」によると昭和55年(1980)〜昭和61年(1986)までの7年間は、レギュラーガソリンの価格が1リットル140円を超えていたという背景があります。
また、MT車よりAT車のほうが、使われている部品が複雑で製造に手間がかかり、価格が高かったうえ、故障しやすい車でした。そのため1985年頃まではAT車に比べるとMT車の方が安く購入することができました。
しかし、1985〜1990年(昭和から平成に時代が変わる)頃からAT車の性能が一気に良くなり、大量生産の体制も整ったため、MT車よりも安く生産できるようになりました。
さらに、1991年から「AT限定の普通自動車免許」が取得することができるようになりました。AT限定の自動車免許のほうがMT車も運転できる普通自動車免許より教習時間が少ない上、免許取得費用がAT限定のほうが安いです。
そのうえ、AT車は自動で変速をしてくれるため、運転操作が簡単です。AT車が大量に売れるようになれば必然的に製造コストが安くなります。つまり、MT車よりAT車の方が運転が楽なだけでなく安く購入できるようになりました。
このような経緯から、国産のMT車は衰退の一途をたどっているのです。当然ながら、自動車メーカーは売れない車を作るようなことはありません。上の表からもわかるように、国産のMT車はいずれ市場から姿を消してしまう可能性があります。
そのため、国産のMT車に乗りたいと考えている人は少しでも早くMT車を手に入れるべきなのです。
AT車からMT車に買い替え
私の友人にMT車→AT車→MT車の順に乗り継いできた人がいます。
友人は最初はスポーツカー(マツダ「RX-7」)に乗っていたそうです。
出典:みんカラ
このスポーツカーは、友人が子供の頃から憧れていた車であったそうです。就職して間もない頃にローンを組んで、やっと買えたときは言葉にできないくらい嬉しかったといっていました。
友人がこの車を買ったとき、周囲はAT車に乗っている人ばかりだったそうです。若い男性にはMT車の人気が根強い時期で、友人はMT車が運転したかったためにMT車を購入したとのことでした。
結婚する前はこのスポーツカーのある生活を楽しんでいたそうですが、結婚してからは夫婦だけでなく子供も一緒に乗れる車が欲しいという要望が奥さんからあったそうです。
奥さんも荷物が多いときは運転したいと要望があり、今まで気に入っていたスポーツカーを手放して、AT仕様のステーションワゴン(MAZDA「カペラ」)を購入したそうです。
出典:みんカラ
しかし、ステーションワゴンを購入したものの、AT車の乗り心地になかなか慣れずにいたようです。
購入後から半年経ったある日、交通事故を起こしてしまったそうです。理由を聞いてみると、MT車の感覚でアクセルを思いっきり踏んだら壁に激突してしまったとのことです。
このとき、友人は「AT車よりMT車の方が俺には合ってる」とMT車を購入し直すことを決めたそうです。
家計の財布の紐を握る奥さんにはあまりいい顔はされなかったそうですが、ひたすらお願いしてスポーツカー(三菱自動車「ランサー・エボリューション」)を購入させてもらったそうです。
出典:Wikipedia
スポーツカーに買い替えてからは事故を起こすようなこともなかったそうです。今に至るまでエンジンが2回故障してしまったそうですが、エンジンをリビルト品(中古車の再利用品)と交換して乗り続けているそうです。
私も聞いて非常に驚いたのですが、今や20年以上この車に乗り続けているそうです。この車を買うことを許してくれた奥さんにも非常に感謝しているし、これからも車がダメになる限り乗り続けたいと語っていました。
このように手動でのシフトチェンジが習慣になっていたり、MT車が好きな人にしてみれば、変速に手動操作がMT車は非常に魅力的なのです。
事故で廃車になっても高額で売るべき
交通事故を起こして車体が原型をとどめていないと「この車を買い取ってくれるような業者はいるのか」と疑問に思うかもしれません。たしかに、ディーラーに下取りとして車の査定を依頼しても、乗用車として売ることができないため、0円で買い取られるでしょう。
友人がステーションワゴンで事故を起こしてしまったときも、車は廃車同然の状態であったそうです。当然ながらディーラーの下取りでは0円で査定されたといっていました。
しかし、廃車であっても高額で買取をおこなう中古車買取店が存在します。実は、廃車の中には他の車に移し替えて使うことができる部品が多くあります。
友人も20年以上乗り続けているスポーツカーのエンジンにトラブルが起きてしまったときも、そのまま廃車にしたり売ってしまったりするのではなく、他の廃車から取ってきたエンジンを使うなどして乗り続けています。
つまり、廃車になった車は乗り続けることができないものの、他の車に移し替えて使用可能な部品が数多くあるのです。
例えば、HONDAのB20Bという下の画像のようなエンジン本体があります。
出展:オークファン
このB20Bというエンジンはミニバン(HONDA「ステップワゴン」)に搭載されていたエンジンです。
出展:Wikipedia
このエンジンは1999年に新車登録されていたミニバンに積載されていました。新車登録されてから15年以上経過しているにもかかわらず10万円を超える金額で取引されています。
当然ながら、新車登録から10年を超えた車をディーラーで下取りで出しても価格がつかない(0円で引き取られる)ことが大半です。
しかし、中古車買取店の中にはこのように、廃車の中から使える部品を取り出して売りに出すことで利益を得ている店があります。
上記の例なら、たとえ5万円で廃車を買い取ったとしても、買取店には利益が出るのです。
「廃車になったら、近所の廃車を取り扱っている業者に相談すればいいのではないか」と考える人もいるでしょう。
しかし、廃車業者にも特定の部品が必要なタイミングと、不要なタイミングがあります。あなたの相談した業者が特定の部品を必要としていなければ、例え0円でも引き取りたくないのです。
それどころか、廃車の処理のためにお金を請求することすらあるでしょう。
あなたの廃車を高額で買い取ってくれる買取店を、1件1件問い合わせしながら探すのは、非常に時間がかかります。さらに、最初はあなたの廃車を高く買い取るといっていた買取店も、他社との比較が終わって連絡した頃には廃車が不要になることさえあります。
では、廃車を高額で引き取ってくれる買取店を効率良く探すにはどうすればいいのでしょうか。それは「一括見積り査定」を利用することです。
一括見積り査定では、複数の買取店に一斉に査定を依頼するため、廃車を必要としている買取店だけがあなたの車の査定を行います。
また、複数の店から価格を提示されれば「他社ではこれくらいで価格提示されましたが、もう1万円高くなりませんか?即決しますから」といった具合で売る側が主導で交渉することができます。
当然ながら、廃車ではなく「動く車」であればさらに高い価格の交渉をすることが可能です。
さらに、あなたの車を査定するために、買取店があなたの車の保管場所まで訪問して査定を行ってくれます。廃車を査定してもらうための手間がかかりません。
もしMT車に興味があって買い換えようか迷っているのであれば、一括査定を利用して今乗っている車を高く売り、すぐにでも国産MT車購入に向けて動き出すようにしましょう。
車を売るときにもっとも大切なのが、「査定額を比較する」ことです。今まで大切に乗ってきた車だからこそ、最後は高く売りたいですよね。
実際に私が車の売却をしたときも、最初にディーラーに買取を依頼したときよりも、なんと23万円高く買い取ってくれました。ユーカーパックならたった1回の査定で、全国5000社以上の買取店がオークション形式で査定額を決めてくれます。入力も1分で終わり、無料で使えるサービスなので気軽に試してみてください。
一括査定サイト違って1社だけに依頼するので、一括査定で起こりがちな「電話が鳴り止まなくて困る」「比較している最中に売却を強要される」というトラブルも起きないので安心です。
今まで長い時間を過ごしてきた愛車だからこそ、少しでも高く売れたほうが嬉しいですよね!