車を持っている人であれば「車へ買い換えるとき」「免許を返納するとき」など、いつかは車を売る機会が訪れるでしょう。せっかく中古車として売るなら、1円でも高く買い取ってもらった方が望ましいです。
では、実際に車を売るときになったときに高く売るためには何に気をつければいいのでしょうか。それは、「買取業者が何を重視して見積りの査定を行っているのか」を知ることです。
実は、買取業者が見積り査定をするときに最も重視するのは「雰囲気」「大切に手入れされているか」「外観の見た目」の3点です。
なぜ、これらの項目を買取業者は重視するのでしょうか。この理由について確認していきます。
買取業者にとって、次のオーナーがすぐに見つかることが大切
あなたが車を見積り査定に出すとき、今まで乗っていた車を可能な限り高く売りたいと考えながら査定に出すでしょう。
車の買取業者も同様に、「あなたから買い取った車が次のお客様にすぐに売れるのか」というのを考えて査定を行います。もしあなたから買い取った中古車が在庫として残れば、日時が経過するほど価値が下がってしまうからです。
あなたから買い取った車が誰にも買われることなく在庫として残ってしまえば、車の買取業者はあなたにお金だけを支払った後に車を持ち続けなければならないため、損することになります。
さらに車というのは常に劣化し続けていきます。乗らなければオイルが漏れだしたり、バッテリーが放電したりしてしまいます。
つまり、あなたから車を買い取って、次の買い手が見つかるまでの期間が長くなるほど修理の箇所が増えます。動かない車を持てば持つほど、メンテナンス費用として多額の出費がつきまとうのです。
そのため、車の買取業者は買い取った車の次のオーナーが見つからないことを最も恐れます。
その反対に、次のオーナーが見つかりやすい車であれば、買取業者は金額を上乗せして査定依頼者(あなた)に支払い、買取を行います。
では、買取業者が喜んで高い金額をつけるような優良査定依頼者にあなたがなるためには何をすればいいのでしょうか。
車の買取業者は綺麗な車ほど高く買い取る
先に述べたように、車の買取業者は綺麗な車ほど査定額を高く見積り、買い取りを行います。では、買取業者が高く買い取ってくれるような綺麗な車とはどのような車でしょうか。それは洗車と清掃が行き届いている車です。
このような車は大切に手入れされ、外観の見た目にも気を使っていると判断されます。このような車であれば次の買い手が見つかりやすいため、車の買取業者は高い金額を支払ってでも買い取りたいと考えるのです。
例えば車種、年式、走行距離が同じ車があるとします。
片方は普段から洗車もあまりしていないため外装もくすみ、車内も菓子クズや泥が目立つ車です。
もう一方は隅々まで清掃が行き届き、自分の顔が映りこむほど外装も磨かれている車です。
次の車の買い手は、どちらの車を欲しがるでしょうか。いうまでもなく後者の「隅々まで洗車と清掃が行き届いた中古車」でしょう。次の買い手が見つかりやすい綺麗な車こそ、買取業者は高額で買い取ってくれるのです。
では、今まで洗車も清掃もほとんどしてこなかったため手遅れかというと、そのようなことはありません。査定が数時間後に迫っているとしても、洗車と清掃をするかしないかでは査定金額に差が出ます。
洗車と清掃の方法
洗車は細かいところまで綺麗にしたほうがいいです。例えば、車内であれば床をほうきではいたり、ダッシュボードや内装で拭ける部分は絞った雑巾で綺麗に拭いたりするなど、目立つ汚れをなくすようにしてください。
外装については、ガソリンスタンドなどのコイン洗車で洗うのもいいですし、自宅に洗車するための道具があればそれで洗車しても問題ありません。とにかく、買取業者が車を査定するときに内装やボディーをきれいな状態にすることが重要です。
洗車をした後は車の外装の水分を拭き取るようにしてください。水分を拭き取らないまま放置すると汚れを吸着しやすくなるからです。
外装の水分を拭き取るときはセーヌタオル(濡れたとしても、絞って何度でも使えるタオル)のような柔らかいタオルを使うことが望ましいですが、セーヌタオルでなくてもきれいなタオルであれば大丈夫です。車体に傷をつけないように力を入れずになでるように拭き取ってください。
洗車には1000円前後の費用がかかります。また時間も30分から1時間前後かかります。しかし、この一手間で何万円も査定額を上げることができるのです。
見積もり査定でさらに好印象を与える洗車ポイント
車を大切に乗っていることをさらにPRできる洗車箇所があります。それは、車のホイール部分です。ホイール部分は通常の洗車などでは汚れを落としきれないため、ここが綺麗にしてあるだけでも査定士に非常に好印象を与えることができます。
ガソリンスタンドなどで高圧洗浄できる設備があれば、ホイールの内側まで綺麗にすることができます。また、中性洗剤やホイール用洗剤を泡立ててブラシでゴシゴシ洗うのも良いでしょう。
ホイールの洗浄後は、タオルなどで残った汚れまで拭き取ってください。
このとき、外装に傷がつくのを防ぐために、絶対にホイールを拭いたタオルで車の外装を拭かなでください。
ここまですれば買取業者に綺麗な車という印象を持たせることができます。見た目の印象がよくなり、何も対策をせずに査定に出すよりも、車の査定額を上げることができます。
車の査定金額を上げる要素
綺麗な車であるほど、買取業者が高い査定額を出すという話をしてきました。そのためには車の洗浄と清掃をするという話をしてきましたが、他にも車の査定額に影響を与える要素があります。それは「車検残月数」「小傷やカーオプション」「売却時期」です。これらについて解説していきます。
「車検残月数」は買取価格に影響する
車検の残月数は査定額に影響します。次の車検までの期間が長ければ長いほど、査定金額は上がります。
では、査定金額をあげるために車検を取り直して査定を依頼したほうがいいのでしょうか。
結論からいうと、査定のために車検を通して車検残月数を増やす必要はありません。なぜなら、車検の費用をカバーできるほど査定の金額が高くなるわけではないからです。
車検はディーラー(車の販売店)などにお願いした場合、初回の車検であっても軽自動車で7万円以上かかるでしょう。しかし、車検残月数の有無で変わる査定金額は上限4万円程度です。車検を通したほうが高くつくため、車検を通す必要がないのです。
ただし、中には例外があります。それは車検の切れそうな車、もしくは車検が切れた車です。
なぜなら、車検切れの車(車検残月数がゼロになった車)は公道を自走することができないからです。
あなたから買い取った車が車検切れであれば、ナンバープレートを取得するにも車検整備するにもレッカー車で移動させなければなりません。買い取った車をレッカー車で移動するためには人件費、レッカー車のレンタル代、燃料代等の費用がかかります。
そのため、車検の切れた車を査定に出す場合は、車検を通すための費用分が買取の査定額から大幅に引かれることになります。最低でも3週間は車検に余裕を持って、査定を依頼したほうがいいでしょう。
このように、車検が切れそうなほど余裕がないときを除いて、車検のことは考慮せずに見積もりの査定を依頼するようにしてください。車検を無理に受けていないほうが、最後に手元に残る金額は多くなります。
ちなみに、車の買取業者には自社内で安く車検を行う体制があります。そのため中古車を在庫として抱えていても、次のオーナーの手に車が渡るまで安く車検を通し続けることができます。
こうした体制があるため、次の車のオーナーが見つかったときに車検が満期の状態で納車することができます。そのため、あなたが車検の残月数を気にする必要はありません。
「小傷やカーオプション」はそのままでも大丈夫なのか
車を持っていると、どうしても小傷がつくのは避けられません。走行中にタイヤで小石をふんだとき、車体に当たってしまうことがあります。また、買い物でドアを開けようとしたときに車体に荷物がぶつかってしまうなど、原因はさまざまでしょう。
小傷があると、査定のときに買取金額が下がってしまうのではないかと恐れるかもしれません。しかし、お金を支払ってまで小傷を直す必要はありません。
なぜなら、これらの傷を治すためには2〜3万円の費用がかかるからです。しかし、見積り査定では大きな減点にはならないため、査定では1万円程度しか差し引かれません。
なぜ大きな減点にならないのでしょうか。それは、買取業者は自社内で小傷を安く治すための設備や業者を抱えているからです。
査定前にお金をかけて小傷を修理するほうが高くつくため、わざわざ修理する必要がないのです。
また、カーナビやカーオーディオなどのオプションも取り外したりしないで、そのままの状態で査定に出してください。これらは、査定額を上げる要素であるからです。
新車で購入したときにカーナビやカーオーディオが高かったので、取り外して次の車でも使い続けたいという気持ちはわかります。しかし、カーナビやカーオーディはパソコン・携帯電話のように年々飛躍的な進化を遂げています。
そのため、買った当時は最高級グレードであったカーナビが、現行のカーナビの最低ランク以下ということが当たり前にあります。
また、自分で取り外しができないようであれば、取り外しに工賃が必要となります。さらに、次の車に取り付けるにも工賃と取り付けキットが必要です。そのため、カーナビやカーオーディオはそのままの状態で下取りに出してしまったほうが、手元に残る金額は多くなります。
「売却時期」はどうすればいいのか
車を売ろうとするとき、どのようなタイミングで売ればいいのでしょうか。車検の時期が近いときや、自動車税の支払い義務が発生する新年度の前になったときを検討するのではないかと思います。
ちなみに、自動車税は毎年4月1日に車を保有していると発生する費用です。「車検を通した車をもっている人」であれば、全員が自動車税を支払う義務を負います。自動車税の費用は排気量で決まっています。
例えば、排気量が1,000cc以下の車であれば29,500円、排気量が1,000〜1,500ccなら34,500円です。
もし、あなたの中古車を売るタイミングが「自動車税の発生する年度初め」の2ヶ月前であれば、タイミングとしてはいいかもしれません。ある程度の期間があるため、見積もり査定に余裕を持ってのぞむことができるからです。
しかし、中古車を売ろうと思ったときに年度初めの直前であると、税金の関係から見積り査定額がどうしても低くなってしまいます。
車検についても同様であり、車検に出す2ヶ月前までには中古車の見積り依頼を出すようにしましょう。
中古車は新年をまたぐと価値が落ちる
さらに、中古車というのは時間とともに価値が下がります。中古車の売るタイミングが遅れるだけで、モデルチェンジや流行の変化で査定額が大幅に落ちることもあるのです。
極端な例ですと、12月31日に中古車を売るのと、翌日の1月1日に売るのでは車の見積もり査定額が変わります。日にちとしてはたった1日しか違いませんが、年式が1年落ちてしまうため中古車の価値が大きく落ちてしまうのです。
そのため、中古車として最高の価値を有している状態はまさに「いま」だといえます。時間が経てば経つほど査定額は下がっていきます。
そのため、買取査定で車を1円でも高く売りたければ、すぐに行動に移す必要があります。
中古車として最も高い値段で売るため、車の洗車や清掃などを行い、いますぐ中古車の査定業者へ見積もり依頼を出すようにしましょう。
車を売るときにもっとも大切なのが、「査定額を比較する」ことです。今まで大切に乗ってきた車だからこそ、最後は高く売りたいですよね。
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